Dancer Interview 藤原美加
1月31日の稽古終了後、ダンサーの藤原美加さんに話を伺いました。 国内ダンス留学@神戸の何人かの卒業生が本企画にダンサーとして参加しており、 若手ダンサーから見た黒沢美香さんを語っていただきます。
[話し手] 藤原美加 ダンサー 国内ダンス留学@神戸2期卒業生 詳しいプロフィールはこちらから。 [聞き手] 岩本順平 NPO法人DANCE BOX フリーカメラマン
>黒沢美香さんとの初めての出会いはいつでしたか?
美香さんとは国内ダンス留学@神戸2期生の時に初めて会いました。黒沢美香&ダンサーズというのは聞いたことがありましたが、ワークショップで初めてお会いしました。
>どういったところで名前を聞いたことがあったんですか?
大学のときに共演したダンサーが、ダンサーズに入ったということを知って、名前は聞いたことがありましたね。
>それまで、美香さんの舞台を見たことはなかった?
みたことはなかったですね。
>初めて作品を見たのはどの作品ですか?
3人の大学教授のダンスユニット「ミカヅキ会議」の「渚の風<聞こえる編>」という舞台です。美香さん振付の初めての作品でした。
>初めて見たときの感想はどのようなものでしたか?
素人の人がワークショップを経て踊るという作品は見たことがあったんですが、ダンスが素人の大学教授の方が踊っていて、素人の人が舞台で「生きている」と感じたのは初めてでした。すごく真剣な舞台、体のバランスが崩れることすら必然と感じるような一生懸命な舞台で、すごく面白かったですね。「(素人の人を見て)あー頑張ってるね」って言えるレベルを超えていました。
>黒沢美香さんの作品と他の振付家の作品に出演することの違いはありますか?
まず前提として、国内ダンス留学@神戸2期生の時に受けたワークショップですごい衝撃を受けました。その時、ダンスというものの考え方がすごく変わったと思います。それまで、振付をつけられてそれを踊る、ということをしてきましたが、「ダンス」というものがあって、その過程に「踊り」があるというイメージを持ちました。「ダンス」になる瞬間をに辿り着くために、踊っているんだな、ってそのワークショップ後は思うようになっています。また、美香さんの使う言葉がすごくやわらかくて、自然と体に入ってくるんですよ。邪魔なフィルターを通さずに体の中に入ってきて、体を通して抜けて、踊りになる感じです。決して攻撃的ではなくて、一人一人をみて、魅力を引き出そうとしくれるところが、今まで一緒にしてきた振付家とは違うと思います。
>「ダンス」になる瞬間を体感したことはありますか?
すごい疲れながら踊っている時に、からだが勝手に踊り出す瞬間がある、頭はすごい冷静なのに。ダンスを初めて高校生の時から年に1回ぐらいあるんですけど、なにかわからなかったですね。これがきっとダンスが生まれる瞬間なんだとワークショップをうけて気づきました。その瞬間にすっと入れるのがプロだと思っています。
>年に1回ぐらいあるんですね。
高校生の時に一日中踊ってて、稽古の時にはそういう瞬間があるけど、次の日の筋肉痛がつらいというか。笑ちょっとこれかなと、つかみかけたのが三期生の時のジャズズのワークショップでした。
>好きな美香さん語録はありますか?
「あけた時にずっしり」 踊りが軽いということを言われることが多くて、それは地に足がついてなくて、中身が少ない感じなんだと思います。パカッて開くと大切なものが詰まっているようなダンサーになりたいと思います。 >次の出演予定を教えて下さい。 「日常のもと」という展示で踊ります。京都で2月20日に清華大学の学生主催の個展、bonjour現代文明というギャラリーでパフォーマンスを行います。このきっかけは、3期生のショーイング公演の際に主催している方が来られていて、声がかかりました。和の趣きあるがある素敵な会場です。ぜひお越しください。 >最近はまっている食べ物をさいごにどうぞ。 ゆでたまご1日3個はたべちゃってますね。 >ありがとうございました。 (文章・撮影:岩本順平)