稽古初日レポート!
待ちにまった「ジャズズ・ダンス」の稽古が本日より開始しました! ほぼ全員12名のダンサーが集合。 緊張感の漂う空気のなか、部分稽古から始まり、全体稽古へ。 美香さんが今日何度か言葉にされた「ダンスをうみだす装置を探す」。 「ジャズズ・ダンス」は今回で12回目の再演となります。
既にある土台を解体し、また見直しながら、新たなジャズズが静かに立ち上がり始めました。
この企画は、2013年4月に黒沢美香さんにオファーし、動き始めました。
2007年4月にArt Theater dBの閉館プログラムの一環として開催した
黒沢美香&大阪ダンサーズ「ジャズズ・ダンス」から約6年。
2009年に新長田に拠点を移し、少しずつ創造環境を整え、
「国内ダンス留学@神戸」第一期を終え、
ようやくダンスボックス特別企画が開催できる段階となったのだと思います。
黒沢美香さんに「ジャズズ神戸」のお話をすると、
なんと、美香さんのカンパニーである本家<ダンサーズ>も「ジャズズ・ダンス」を
上演することを計画しているとのこと!
ダンサーを神戸と横浜で交代しながらつくっても面白いかも・・と夢は広がりました。
(黒沢美香&ダンサーズによる「ジャズズ・ダンス」は、昨年11月に横浜・中華街で上演されました。)
黒沢美香「ジャズズ・ダンス」の魅力は、
それこそ「ダンスをうみだす装置」が作品の所々に堂々とときに密かに
仕込まれている状況のもと、ダンサーがそれらの装置を縦横無尽に泳ぎながら、
いつ爆発するか分からないダンスの種がどくどくと脈を打ち続ける中、
その瞬間を見逃さぬよう息を殺して待つこと、そして、ダンスが花開く瞬間に
立ち会ったときの「ダンスを見る」というより「ダンスを体験する」ような時間にあります。
そこでは、黒沢美香さんの絶妙で混沌で毒のある「ダンスをうみだす装置」に加えて、
その装置を泳ぐダンサーの軽やかさと重さや覚悟や身体そのものの知覚が、
かけ算となって立ち上がってくるのだと思います。
コンテンポラリーダンス・シーンでは、振付家の仕事がフォーカスされることが多いのですが、
ダンサーの仕事に注視することも今回の企画の趣旨の一つでもあり、
関西をベースに国内外で精力的に活動しているダンサーから、
「国内ダンス留学@神戸」卒業生まで、多層なバックグラウンドをもつ
ダンサーが一堂に会する場を目指しました。
今日から本番までぶっ続けで、つくり、踊り、つくり、踊り込みます。
さて、今回、どのような「ダンスをうみだす装置」が開発されていくのでしょうか!?
そして、ダンサー達はいかにそれらの装置を越えていくのでしょうか!?
神戸では3日間だけの公演です。
そして神戸公演の翌週に「TPAM in 横浜」(2月14日・15日)にて続けて上演いたします。
皆様、どうぞお立ち会いください。
(文章:横堀ふみ 撮影:岩本順平)